pathが右(左)連続でadaptedならprogressively measurable
一度証明を書いておこうかと思います.
主張
を実数に値を取る,右(左)連続で -adapted な過程とする.このとき過程Xは発展的可測である.
[証明]
右連続の場合のみ示す.左連続の場合も同様. を以下のように定義する.
は に各点収束する.実際 は右連続であるから任意の と任意の に対して,ある があって
nを十分大にとれば, となるので,各点収束する. は発展的可測であるから,各点収束先である も発展的可測である.
伊藤の公式は連続セミマルチンゲールの確率積分に対しての主張なので,発展的可測かどうか確かめる必要があるのですが,上の主張から問題ありませんでした.class DLの記事のときにもこの主張を確認したのですが,まだ馴染んでない気がしています.pathの片側連続性があれば,可測性には弱い仮定(adaptedだけ)仮定するだけで,発展的可測がでてくるのがしっくりきていない気がしています.