Exercise5.2.17
Wを標準ブラウン運動とする.以下の確率微分方程式
は以下のような非可算無限個の強解が存在することを示せ.
ただし,, とする.
[証明]
がargument化したfiltration(からしゅれp285)に適合するのは明らか.また初期条件は
であり,さらに
より
またはstopping timeでほとんど確実に有界である. であり, は連続マルチンゲールであるから伊藤の公式より
ここで
であるから
となる.実際 とすれば
で より
また
であり,上と同じ議論から
さらに國田-渡辺の不等式から
以上より
[証明終]
強解の一意性のうちdtの方の係数が強解の一意性の十分条件を満たさないと反例があるという話題でした.