突然終わるかもしれないブログ

確率や統計の内容について記事を書く予定です.

からしゅれProblem4.2

からしゅれのProblem4.2で

が本当に-可測なのか?というのが今日のゼミで話合いになった.ゼミで解決した方法よりも簡単な方法を発見したっぽいので書いておきます.

を時刻tでの射影とする. の定義より 可測関数.よって極限関数である

-可測関数である.よって より -可測集合である.

Scheffe's Lemma

David Williamsの『Probability with martingales』という本(下のやつ)のChapter5にあるScheffeの補題(5.10)のところにあるExerciseの証明のメモです.

Probability with Martingales (Cambridge Mathematical Textbooks)Probability with Martingales (Cambridge Mathematical Textbooks)
(1991/02/14)
David Williams

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ヒントにもあるとおり が言えればよい.

まずFatouの補題より

また

より

よって .同様に .以上より主張が従う.

Skorokhod representation

Fは分布関数の条件を満たすとき,Fはある確率変数の分布関数になっているという定理の証明ででてくる


という確率変数が左連続なのか?というのを友だちと一緒に考えた.


まず

は定義から明らか.これの対偶をとって


これより をとる. と仮定すると

が任意のnについて成り立つ.よって となり矛盾.

実射影多様体のドラーム・コホモロジー

n次元実射影多様体 のドラーム・コホモロジーを求めてみた.



まず の対せき点を同一視したものとみなし, を商写像とする.商写像は連続であり, は連結コンパクトであるから は連結コンパクトである.これより0次元ドラーム・コホモロジー群は となる.



つぎに のときのp次元ドラーム・コホモロジーを求める.


として



は明らか.閉形式 とすると であり, より となる(引戻しと外微分が可換であることから従う).また であったから, となる.

以上をまとめると

よって

また

は単射であるから

つまり となる.




最後にn次元のドラーム・コホモロジー群を求める.これはドラームの定理から,Mを連結でコンパクトなn次元多様体としたとき

従って

a.s.収束と位相

Durrettの本に

Since there is a sequence of random variables that converges in probability but not a.s. , it follows that a.s. convergence does not come from a metric, or even from a topology.

とあった.


確率論の授業でも紹介されてた主張で,どう示すのかなと思っていたのだけれど,Durrettでは

Let be a sequence of elements of a topological space. If every subsequence has a further subsequence that converges to y then .

という主張から導けると書いてあった.

これからもしa.s.収束がある位相で定まると仮定して矛盾が導ける.確率収束する列から任意に部分列(確率収束する)をとって,Borel-Cantelliの補題からその確率収束先に概収束する部分列を取れる.概収束が位相から定まるという仮定と上の主張から,もとの確率収束する列は概収束する.これは矛盾.

という感じになる.

local flow

リー群M上の左不変ベクトル場をXとする.,Xの生成するlocal flowを とする.このときL_gとlocal flow は可換,つまり

が成立する.


感覚的には明らかな気がするんだけどわからなかったので調べた. (単位元の近傍のlocal flowに対応させる)がgの近傍のlocal flowになってることを示す.


となるから,結局gの近傍のlocal flow は となる.これより

となり を得る.

反例?

松島多様体で自明とあった補題.(前の記事参照→ Sardの定理 (続き) )


反例らしきものが出来たので.


まず多様体として というものを考える.ただし には通常の位相をいれ, に離散位相を入れたものとし,多様体は直積位相をいれたものとする.

座標近傍系 は以下のように取る.


このとき はHausdorff空間で(Hausdorff空間の直積はHausdorff空間になる),座標変換はRからRへの恒等写像のある開集合への制限であるから,これは1次元 多様体となる.

ここで写像  とする.これは多様体間の 写像である.

とすると,Aは の測度0の集合であるが, でこれは測度0でない.よってこれが反例である.


なんか穴があるかもしれないけど,第二可算公理がないとやはりなんかダメな気がする.