突然終わるかもしれないブログ

確率や統計の内容について記事を書く予定です.

2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

Problem3.3.23

Problem3.3.23 をd(≧3)次元のr(>0)を出発するベッセル過程とする. とするとき,となることを示せ.つまりYはベータ分布に従う.[証明] 伊藤の公式より, は局所連続マルチンゲールである.従ってあるstopping timeの列 で がマルチンゲールとなり, となる…

d(≧3)次元ベッセル過程はt→∞でほとんど確実に無限大に発散する

Problem3.3.24 をr(≧0)を出発するd(≧3)次元ベッセル過程とする.このときが成立することを示せ.証明 伊藤の公式から は非負値局所連続マルチンゲールである.よって連続な優マルチンゲールであるから が存在する.重複対数の法則より .よって となる.これ…

Exercise(3.12),Chapter2(Revuz, Yor)続き

Exercise(3.12),Chapter2(Revuz, Yor)[続き] (2) として とおいて(1)から つまりとなる. として結論を得る.(3) とすれば, より となる.(1)の結果からつまりとなる.(4) がマルチンゲールであることはすぐにわかる. であることを示す.非負のマルチンゲ…

Exercise(3.12),Chapter2(Revuz, Yor)

Exercise(3.12),Chapter2(Revuz, Yor) Mを正の値を取る連続マルチンゲールとし, とする.また とおく. (1) に対して となることを示せ.(2) より一般に が 正の値を取る 可測な確率変数であるとき であることを示せ.(3) B を を出発する1次元のブラウン運…

一様可積分かつ局所連続マルチンゲールであるがマルチンゲールでない例2(M.Yor)

一様可積分かつ局所連続マルチンゲールであるがマルチンゲールでない例(M.Yor)上の記事で一様可積分かつ局所連続マルチンゲールであるがマルチンゲールでない例を調べたのですが,からしゅれでは次のExerciseでまたこれと同じ種類の例を挙げているので,証明…

exponential supermartingale

Problem3.2.28 をstandard Brownian motion とし をmeasurable,adaptedでを満たす確率過程とする.つまり確率積分は定義できるものとする.このときと定義する. は優マルチンゲールであることを示せ.また が単過程のときマルチンゲールであることを示せ.…

モーメント母関数の条件付き期待値

次の記事でKaratzasAndShreveのProblem3.2.28の証明をしたいと思いますが,そこで使う補題を示しておこうと思います.主張 を確率空間とし, を の部分σ加法族とする. また をほとんど確実に有界な 可測関数とし, を平均 0 分散 t の正規分布に従う と独立…

一様可積分かつ局所連続マルチンゲールであるがマルチンゲールでない例(M.Yor)

Exercise3.3.36 を0を出発するd(≧3)次元ベッセル過程とする. は(i) 局所マルチンゲールであり, (ii) に対して (従って一様可積分)を満たし, (iii) マルチンゲールでないことを示せ.[証明] (i)Rが有界な範囲で止めて伊藤の公式を用いると有界変動の項が消…